世界の人たちと手を取り合い、つくり上げていく事業
三菱商事株式会社 長江 秀 さん
2017/06/26
立教卒業生のWork & Life
OVERVIEW
留学経験の中で「自分と国籍や人種の違う多様な環境で国際的な仕事をしたい」と決意し、現在三菱商事株式会社にてその思いを実現した長江秀さんに、就職活動での取り組みや、現在の仕事、今見据える将来についてお話を伺いました。
学生時代は大学の体育会ラクロス部に所属。関東ユース選抜に参加して、国際試合も経験した
日本では蛇口をひねれば出てくる「水」。生活や産業活動に大きく影響する大切な存在だが、世界には安全な水を利用できない国?地域がある。三菱商事の水事業部に勤める長江さんは、中東や中南米などの砂漠地域に、水を供給する事業に携わっている。長江さんが海外での仕事に就きたいと思ったのは、アメリカのケント州立大学への留学中の出来事が影響している。
「国際関係の授業で第二次世界大戦の話題が挙がった際、あるアメリカ人の学生から、『日本は、戦争の加害者である』という意見が出ました。日本は原爆が投下されて被害を受けた国、被害者だと考えていた私にとって、とても衝撃的な意見でした」
見る角度が変われば、事実の捉え方も大きく変わる。長江さんは、自身が一方的な考えしか持っていなかったことを痛感した。
「もっと多角的な視野の中に身を置かねばと強く感じました。自分と異なる文化や国籍、考え方などを持つ人たちと手を取り合い、世界の人々の役に立つ仕事ができるようになりたいと思ったのです」
「国際関係の授業で第二次世界大戦の話題が挙がった際、あるアメリカ人の学生から、『日本は、戦争の加害者である』という意見が出ました。日本は原爆が投下されて被害を受けた国、被害者だと考えていた私にとって、とても衝撃的な意見でした」
見る角度が変われば、事実の捉え方も大きく変わる。長江さんは、自身が一方的な考えしか持っていなかったことを痛感した。
「もっと多角的な視野の中に身を置かねばと強く感じました。自分と異なる文化や国籍、考え方などを持つ人たちと手を取り合い、世界の人々の役に立つ仕事ができるようになりたいと思ったのです」
海水淡水化事業の立ち上げ時、チリでの現場にて
帰国した長江さんは、海外を舞台に自分の力で勝負できる総合商社を志望して、就職活動を始める。自己分析を繰り返し、大学キャリアセンターでの商社勉強会、学生やOB?OGによる模擬面接などを通して、徹底的に自分を磨き、売り込む準備をした。
「就職活動は、就職試験に受かるためではなく、その先にある今後の長い人生のためのもの。未来の自分を思い描きながら、キャリアを考えるとよいでしょう」
長江さんはチリ北部?アタカマ砂漠での鉱山向け海水淡水化事業を担当した際には約4年、現地に駐在。各国政府、プラントを建設する海外?現地コントラクター、資金を融資する銀行など、各ステークホルダーとの交渉は難航することもあったが、相手が何を求め、本質はどこにあるのかを考えながら、臆することなく交渉を行った。運営が20 ~ 30年にわたる長期プロジェクトの礎を築く仕事である。
「将来は、その国を支えるような大きなインフラ事業の開発?運営ができる人材となりたいです」
数十年後、その国に住まう人々の生活や産業活動が向上するために、長江さんは開発を進めていく。
「就職活動は、就職試験に受かるためではなく、その先にある今後の長い人生のためのもの。未来の自分を思い描きながら、キャリアを考えるとよいでしょう」
長江さんはチリ北部?アタカマ砂漠での鉱山向け海水淡水化事業を担当した際には約4年、現地に駐在。各国政府、プラントを建設する海外?現地コントラクター、資金を融資する銀行など、各ステークホルダーとの交渉は難航することもあったが、相手が何を求め、本質はどこにあるのかを考えながら、臆することなく交渉を行った。運営が20 ~ 30年にわたる長期プロジェクトの礎を築く仕事である。
「将来は、その国を支えるような大きなインフラ事業の開発?運営ができる人材となりたいです」
数十年後、その国に住まう人々の生活や産業活動が向上するために、長江さんは開発を進めていく。
※本記事は季刊「立教」240号(2017年4月発行)をもとに再構成したものです。定期購読のお申し込みはこちら
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プロフィール
PROFILE
長江 秀 さん
インフラ事業本部 水事業部
2006年 法学部国際比較法学科卒業
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご注意ください。