個の力を引き出し、官民連携で課題解決を図る——女性初の埼玉県知事室長
埼玉県知事室長 小池 要子 さん
2023/05/17
立教卒業生のWork & Life
OVERVIEW
本学の講義やイベントで講師を務めた、立教卒の“リーダー”たちの言葉をご紹介します。
埼玉県庁で、女性初の知事室長として知事と副知事、職員、そして県民との橋渡し役を担っています。公務員になったのは、両親がお金や仕事で苦労する姿を見て「長く働ける環境で経済的に困っている人を助けたい」と考えたことがきっかけです。入庁して38年で、人事課や税務課など17の部署を経験しました。
「埼玉発世界行き」冠奨学金は、食文化や医療?介護など多様な海外体験を支援することも特徴
公務員の仕事は事務的な業務と考えられがちですが、埼玉県では新しい手法も取り入れて行政課題の解決に挑んでいます。国際課長時代は「埼玉発世界行き」冠奨学金を創設。公的資金による一般奨学金のほかに、企業や個人がスポンサーとなるオーダーメイド型奨学金も展開しています。また、福祉部局長時代には少子化対策として「SAITAMA出会いサポートセンター」を設立し、AIを用いた婚活サービスをリリース。企業?団体の協賛を得て実施する公的サービスはメディアからも注目されました。他にも、環境部長としては河川の環境を守りながら持続的な雇用やビジネスを創出する「リバーサポーターズプロジェクト」を開始。行政?企業?住民のそれぞれにとってプラスになる仕組みを作りました。このように、公務員の仕事は「官の信用」をもとに人や企業?団体をつなぎ、主体的に課題解決を図れることが特徴です。
管理職として意識しているのは、職員一人一人の力をいかに引き出すかということ。若手職員のアイデアはどれも目を見張るものがあり、それを最大限生かすことで社会の未来はより良いものになっていくと考えています。
※本文は、2022年度全学共通科目「立教ゼミナール発展編2」(地域創造人財論)のゲスト?スピーカー(講師)として登壇した講義の採録です。
管理職として意識しているのは、職員一人一人の力をいかに引き出すかということ。若手職員のアイデアはどれも目を見張るものがあり、それを最大限生かすことで社会の未来はより良いものになっていくと考えています。
※本文は、2022年度全学共通科目「立教ゼミナール発展編2」(地域創造人財論)のゲスト?スピーカー(講師)として登壇した講義の採録です。
※本記事は季刊「立教」263号(2023年2月発行)をもとに再構成したものです。バックナンバーの購入や定期購読のお申し込みはこちら
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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プロフィール
PROFILE
小池 要子さん
1985年 法学部法学科卒業
1985年埼玉県庁入庁(一般行政)。県立がんセンター、税務課、人事課、国際課等を経て、2011年朝霞県税事務所長に就任。2013年、文化振興課長。
2015年、国際課長。2017年、福祉部局長。地元ネットワーク会員と共に「こども応援ネットワーク埼玉」を立ち上げ、子育て支援体制の整備に従事。2019年、環境部長。2022年より現職。