「壁」に想う-諸聖徒礼拝堂聖別100周年
チャプレンのことば
2020/07/27
キリスト教とチャペル
OVERVIEW
チャプレンからのメッセージです。
チャプレン 宮﨑 光
「壁」に想う-諸聖徒礼拝堂聖別100周年
チャペルの内壁に、時代を越えてきた「質感」を想います。この壁には、人々の祈りが染み込んでいます。立教学院諸聖徒礼拝堂は、1920年1月25日に聖別※され、今年100周年。関東大震災(1923年)後に修復された壁は、太平洋戦争の時局も黙して建ち続けました。壁からは春夏秋冬、朝に夕に、光が降り注ぎます。さながら、過去と現在をつなぐ、「永遠」と呼ぶに相応しい「まことの光」(ヨハネ1?9)の象徴です。光を取り込み、光が映し出される壁は、歴史の中に生きている「私」としての、未来への責任を呼び起こします。困難に向き合うことを。二度と繰り返してはならない過ちを。
壁は、屋根に接続することによって、命を守り、養う建物となります。しかし、壁が単独で立つとき、「隔ての壁」(エフェソ2?14)となります。わたしたちはどのような「壁」を築いてゆくのでしょうか。命を守る壁でしょうか。分断、妨げの壁を築いてはいないでしょうか。歴史の光に照らされて、自らの心と行動を吟味いたしましょう。
※聖別:聖なるものとすること
壁は、屋根に接続することによって、命を守り、養う建物となります。しかし、壁が単独で立つとき、「隔ての壁」(エフェソ2?14)となります。わたしたちはどのような「壁」を築いてゆくのでしょうか。命を守る壁でしょうか。分断、妨げの壁を築いてはいないでしょうか。歴史の光に照らされて、自らの心と行動を吟味いたしましょう。
※聖別:聖なるものとすること
※本記事は季刊「立教」251号(2020年1月発行)をもとに再構成したものです。定期購読のお申し込みはこちら
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