公開講演会「日本のEMIは今後どうあるべきか—EUのEMI理論と実践に学ぶ」

INFORMATION

  • 2023年3月6日(月)~10日(金)13:00~16:30
  • ハイブリッド型開催(対面?オンライン)
    池袋キャンパス 11号館2階 A201教室

3月6日(月)
講演会:EMIとは何なのか、なぜ始まったのか、なぜ多くの大学で採用され、何のためのEMIなのか、更には政治との関係、国際化、言語と専門性の統合、言語文化の多様性などの視点からを最新の資料を基に議論し、日本への示唆を含めてアジアにおけるEMIについて考えてゆく。
ワークショップ:SWOT analysis (strengths, weakness, opportunities, threats in planning a new program)を用いて、高等教育機関におけるEMIを分析し、EMIの特性について参加者と議論をする。既にEMIを実践している参加者の経験や知見を分かち合う。講師陣もヨーロッパで自らが実践したEMIプログラムの経験を紹介し、日本でEMIを成功させるには本質的に何が重要なのかを、日本での調査結果を基に議論し、他のアジアの国々の事例からも学んでゆく。
3月7日(火)
講演会:EMIを大学のカリキュラム全体の中にどう取り込めばよいのか、EMIを実践している教員に対し大学はどのような支援をすべきか、どのようなプログラムがEMIに向いているのか、実施に向けて準備すべきことなどについて、カリキュラムを国際化するという観点から、大学、プログラム、教員、学生の視点で大学を国際化する意義について論じてゆく。
ワークショップ:EMIを導入して大学のカリキュラムを国際化するには、LMS (Learning Management System)やIT機器などのインターネットの活用、多様な評価方法、学生からの期待、教員のやる気、教員研修などが重要な役割を果たす。これらの点につき具体的な事例を紹介し、共に議論をし、EMIに対する理解とEMIの実践力を高めてゆく。
3月8日(水)
講演会:EMIの授業は、教員や学生の第1言語を使って行う授業と本質的に異なる。EMIの授業が成功するには、お互いの英語力が高いことはもちろんであるが、第1言語を使った授業との違いを認識し、授業運営の仕方、教授法、授業内における社会的文化的な要素の違いなどを十分に配慮して授業計画を作成し、実施してゆくことが重要である。
ワークショップ:EMIの授業を成功させるためには、授業計画全体の見直し、成績評価方法の改善、自己流の教え方からの脱却が必要となる。EMIを使った専門科目の授業ではどのような点が問題となる可能性が高いのかを具体的な事例を用いて解説し、これらの問題点を予めどう改善し、微調整して授業に臨めばよりよい結果に繋がるのかを考えてゆく。
3月9日(木)
講演会:新たな授業を始めたり、既存の授業を変えてゆく過程で、問題は必ず発生するものである。EMIの授業で、教員はどのような問題に遭遇し、それを認識し、どう解決してゆけばよいのだろうか。様々なフィードバックをどう解釈し、問題解決に活用すべきなのか。教員としての能力をどう高めてゆけばよいのか、学生による授業評価をどう活用すればよいのかなどを具体的に解説してゆく。
ワークショップ:参加者がEMIのクラスの問題点を指摘し合い、その効果的な解決方法を一緒に考えてゆく。実際にEMIで教えているクラスのビデオを見ながら、教員の教え方の問題点を論じ合い、その解決方法を共に考え、よりよいEMIのクラスを作り上げてゆく。
3月10日(金)
講演会:専門科目を教える教員と英語を教える言語教員双方の強みを発揮して実践するティームティーチングはEMIの一つの形態である。大学はそれぞれの教員の立場を認識し、共通の目的に向かって新たな授業形態を構築してゆく協働作業をどう支援すべきかを論ずる。
ワークショップ:参加者全員で専門分野の教育と外国語教育の分野がどうコラボすればEMIのクラスを共同で展開できるのかを一緒に考えてゆく。そうすることで得られる多様で、遠大で、より国際的なメリットを認識し、どうすれば専門教員と外国語教員の専門性が相互に補完し合えるのかを考え、その授業計画を一緒に作ってゆく。

講師

チューリッヒ応用科学大学教授
Patrick Studer 氏

2005年 チューリッヒ大学より博士号(Ph. D.)を取得、専門は言語学、メディア研究、談話分析、文体論。
2019年 チューリッヒ応用科学大学教授(Professor of Applied Linguistics)
16年以上にわたり外国語教育、EMIの研究およびヨーロッパの高等教育機関におけるEMIプログラム作成と実施に携わる。

チューリッヒ応用科学大学講師
Paul Kelly 氏

2010年 ノッティンガム大学より修士号取得。専門は応用言語学、英語教育。
1993年 チューリッヒ応用科学大学英語教育講師(English Language Lecturer)
2018年 英語教育学科長(Head of English Language section)、チューリッヒ応用科
学大学応用言語学部の翻訳?通訳部門の責任者、長年スツゥダー教授と共に、EU各国のEMIプログラムの作成と実施に関わる。

司会

本学名誉教授、英語教育研究所所員、言語学博士、科研EMIプロジェクト代表
鳥飼 慎一郎

詳細情報

名称

公開講演会「日本のEMIは今後どうあるべきか—EUのEMI理論と実践に学ぶ」

内容

講演会 13:00~14:30/ワークショップ 15:00~16:30
使用言語:英語(通訳なし)

3月6日(月)
講演会「EUにおけるEMIの理論とその歴史的背景及び最近の変化」
ワークショップ「EMIの視点、経験、問題点を参加者と語る」
3月7日(火)
講演会「EMIプログラムをカリキュラムの国際化の一環として計画するには」
ワークショップ「EMIを使って大学のカリキュラムを国際化するための具体的な方法」
3月8日(水)
講演会「英語で教えるための準備」
ワークショップ「初めてEMIで授業をする教員へのアドバイス」
3月9日(木)
講演会「EMIの授業で教員が遭遇するであろう問題とその解決方法」
ワークショップ「EMIクラスでの問題の効果的な対処方法」
3月10日(金)
講演会「専門教員と言語教員によるティームティーチング」
ワークショップ「専門教員と外国語教員がコラボする方法」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 必要
  • 参加費 無料

以下のwebサイトよりお申し込みください。

主催

英語教育研究所、科研EMIプロジェクト

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名誉教授
鳥飼 慎一郎

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