英語教育研究所St.Paul's Institute of English Language Education
英語教育研究所は、言語文化の視点を通して、日本の高等教育機関における英語教育のあり方を研究するため、1998年4月に設立されました。英語教育システムの研究開発、教材研究開発、教育機器に関する研究開発、英語教育に関する国際交流など、常に新しい英語教育の内容と方法を開発することを目的とし、またその成果の還元を図ることを目的としています。
概要
所長
MCILROY, Tara 外国語教育研究センター准教授
所員
石黒武人 異文化コミュニケーション学部教授
上野育子 外国語教育研究センター准教授
鳥飼慎一郎 立教大学名誉教授
中田達也 異文化コミュニケーション学部教授
MARTIN, Ron 異文化コミュニケーション学部准教授
森聡美 異文化コミュニケーション学部教授
師岡淳也 異文化コミュニケーション学部教授
山田優 異文化コミュニケーション学部教授
特任研究員
熊谷允岐
福田晶子
研究員
平野 遼
MCILROY, Tara 外国語教育研究センター准教授
所員
石黒武人 異文化コミュニケーション学部教授
上野育子 外国語教育研究センター准教授
鳥飼慎一郎 立教大学名誉教授
中田達也 異文化コミュニケーション学部教授
MARTIN, Ron 異文化コミュニケーション学部准教授
森聡美 異文化コミュニケーション学部教授
師岡淳也 異文化コミュニケーション学部教授
山田優 異文化コミュニケーション学部教授
特任研究員
熊谷允岐
福田晶子
研究員
平野 遼
イベント?講演会
日時:
2024年11月30日(土)13:00~15:40
場所:
立教大学池袋キャンパス 5号館2階 5210教室
内容:
日本で英語学習が始まったのは今から約200年前のことです。江戸時代後期、イギリスの軍艦が長崎港に現れ、フェートン号事件と呼ばれる騒動が起こります(1808年)。その翌年、対応策として幕府が通詞(通訳兼貿易官)に英学修業を命じたことが始まりです。当時は長崎?出島でのオランダ貿易が続いており、前線で働くオランダ語に通じた「蘭通詞」が、英語のできるオランダ人から学び始めたのです。
オランダ限定であった西洋との関係は、ペリー来航に伴う開国(1854年)で英米へと広がり、英語の重要性が高まります。明治の学制や学校令により学びの制度が整っていく中、学校や独学で学ぶ人が増加し、「英学ブーム」が訪れます。当時は英米から輸入された児童向け読本を教科書とし、その参考書「独案内(ひとりあんない)」が多数出版されました。独案内のページをめくると、各英単語にカナ、訳語、数字、記号などが添えられ、未知の英語の発音や、日本語による理解を容易にする工夫が施されています。現代の「教科書ガイド」に相当し、こっそり使う人も多かったことでしょう。
本講演では、明治の教科書や独案内の実物をご覧いただきながら、そのページの中に「入門者が外国語を学ぶ斬新な方法」を見出し、当時の、そして現代の英語学習法へのヒントを探ります。さらに、年代の異なる独案内の比較から、発音や訳読の方法がどう変化し、現代の英語学習に影響したかを考察していきます。
講演に続く第二部では、幕末明治期以降の英単語集研究をリードする若き研究者?熊谷允岐氏との対談、そしてフロアとの対話を通じ、日本人が英語をどう学び、その学習効果をどう高めようとしたかを考えていきます。
講師:
馬本 勉氏(県立広島大学生物資源科学部地域資源開発学科教授、日本英語教育史学会副会長)
広島大学大学院教育学研究科学習開発専攻博士課程後期修了。博士(教育学)。比治山大学現代文化学部言語文化学科助教授、広島県立大学経営学部助教授、2020年より県立広島大学生物資源科学部地域資源開発学科教授。
専門は英語教育史。編著書に、馬本勉(2014)(編著)『外国語活動から始まる英語教育:ことばへの気づきを中心として』あいり出版(全252ページ)〇第4章「語彙と辞書」,付録「日本英語教育史年表」「学習指導要領指定語」を担当[pp.i-iii, 61-75, 200-(最近10年間)252]、研究論文に馬本勉(2024)「英文資料に見る宮島案内の史的研究(2): A Short Guide to Miyajima and Neighbourhood, 3rd edition(1918)を中心に」『宮島学センター年報』7, などがある。2014年度より検定教科書『Vivid English Communication I, II, III』第一学習社の編集に携わる。
司会、対談者:
熊谷 允岐氏(茨城大学講師、立教大学英語教育研究所特任研究員)
本学大学院異文化コミュニケーション研究科異文化コミュニケーション専攻博士課程後期課程修了。博士(異文化コミュニケーション学)。
研究論文熊谷允岐(2024)「『官許英和通語』の系譜(2)—『英和語学独案内』を含む二大系統における明治中期以降の変遷—」『日本英語教育史研究』(日本英語教育史学会)第39号,17-37頁.など多数。
主催:
立教大学英語教育研究所
対象:
学生、教職員、校友、一般
申込:
以下のリンクからお申し込みください
参加費無料
問合先:
立教大学名誉教授、英語教育研究所所員
鳥飼 慎一郎
tori@rikkyo.ac.jp
2024年11月30日(土)13:00~15:40
場所:
立教大学池袋キャンパス 5号館2階 5210教室
内容:
日本で英語学習が始まったのは今から約200年前のことです。江戸時代後期、イギリスの軍艦が長崎港に現れ、フェートン号事件と呼ばれる騒動が起こります(1808年)。その翌年、対応策として幕府が通詞(通訳兼貿易官)に英学修業を命じたことが始まりです。当時は長崎?出島でのオランダ貿易が続いており、前線で働くオランダ語に通じた「蘭通詞」が、英語のできるオランダ人から学び始めたのです。
オランダ限定であった西洋との関係は、ペリー来航に伴う開国(1854年)で英米へと広がり、英語の重要性が高まります。明治の学制や学校令により学びの制度が整っていく中、学校や独学で学ぶ人が増加し、「英学ブーム」が訪れます。当時は英米から輸入された児童向け読本を教科書とし、その参考書「独案内(ひとりあんない)」が多数出版されました。独案内のページをめくると、各英単語にカナ、訳語、数字、記号などが添えられ、未知の英語の発音や、日本語による理解を容易にする工夫が施されています。現代の「教科書ガイド」に相当し、こっそり使う人も多かったことでしょう。
本講演では、明治の教科書や独案内の実物をご覧いただきながら、そのページの中に「入門者が外国語を学ぶ斬新な方法」を見出し、当時の、そして現代の英語学習法へのヒントを探ります。さらに、年代の異なる独案内の比較から、発音や訳読の方法がどう変化し、現代の英語学習に影響したかを考察していきます。
講演に続く第二部では、幕末明治期以降の英単語集研究をリードする若き研究者?熊谷允岐氏との対談、そしてフロアとの対話を通じ、日本人が英語をどう学び、その学習効果をどう高めようとしたかを考えていきます。
講師:
馬本 勉氏(県立広島大学生物資源科学部地域資源開発学科教授、日本英語教育史学会副会長)
広島大学大学院教育学研究科学習開発専攻博士課程後期修了。博士(教育学)。比治山大学現代文化学部言語文化学科助教授、広島県立大学経営学部助教授、2020年より県立広島大学生物資源科学部地域資源開発学科教授。
専門は英語教育史。編著書に、馬本勉(2014)(編著)『外国語活動から始まる英語教育:ことばへの気づきを中心として』あいり出版(全252ページ)〇第4章「語彙と辞書」,付録「日本英語教育史年表」「学習指導要領指定語」を担当[pp.i-iii, 61-75, 200-(最近10年間)252]、研究論文に馬本勉(2024)「英文資料に見る宮島案内の史的研究(2): A Short Guide to Miyajima and Neighbourhood, 3rd edition(1918)を中心に」『宮島学センター年報』7, などがある。2014年度より検定教科書『Vivid English Communication I, II, III』第一学習社の編集に携わる。
司会、対談者:
熊谷 允岐氏(茨城大学講師、立教大学英語教育研究所特任研究員)
本学大学院異文化コミュニケーション研究科異文化コミュニケーション専攻博士課程後期課程修了。博士(異文化コミュニケーション学)。
研究論文熊谷允岐(2024)「『官許英和通語』の系譜(2)—『英和語学独案内』を含む二大系統における明治中期以降の変遷—」『日本英語教育史研究』(日本英語教育史学会)第39号,17-37頁.など多数。
主催:
立教大学英語教育研究所
対象:
学生、教職員、校友、一般
申込:
以下のリンクからお申し込みください
参加費無料
問合先:
立教大学名誉教授、英語教育研究所所員
鳥飼 慎一郎
tori@rikkyo.ac.jp
刊行物
?「EUにおけるEMIの新たな展開」
パトリック?スツゥダー(チューリッヒ応用科学大学教授)、ポール?ケリー(チューリッヒ応用科学大学英語教育部門長)
?「教えたけど、知っているのに、使えないのはなぜか?—最新の第二言語習得(SLA)研究で分かってきていること—」
鈴木祐一(神奈川大学准教授)
?「構文文法の考え方と英語教育への応用」
大谷直輝(東京外国語大学准教授)
パトリック?スツゥダー(チューリッヒ応用科学大学教授)、ポール?ケリー(チューリッヒ応用科学大学英語教育部門長)
?「教えたけど、知っているのに、使えないのはなぜか?—最新の第二言語習得(SLA)研究で分かってきていること—」
鈴木祐一(神奈川大学准教授)
?「構文文法の考え方と英語教育への応用」
大谷直輝(東京外国語大学准教授)
?「『やる気』と『やり方』を考える—外国語学習の成否に関わる2つの要因について」竹内 理(関西大学教授)
講演1:外国語学習での動機づけを考える—学習意欲を高めるための10の方策
講演2:外国語学習での方略を考える—過去からの知見と未来への提言
?「Content-Based Instruction(CBI)とContent and Language Integrated Learning(CLIL)の理論と実践」原田 哲男(早稲田大学教授)
講演1:なぜCBI/CLIL?理論的背景とその課題
講演2:CBI/CLILとしてのEAP(English for Academic Purposes)とEMI(English Medium Instruction)の大学での実践
講演1:外国語学習での動機づけを考える—学習意欲を高めるための10の方策
講演2:外国語学習での方略を考える—過去からの知見と未来への提言
?「Content-Based Instruction(CBI)とContent and Language Integrated Learning(CLIL)の理論と実践」原田 哲男(早稲田大学教授)
講演1:なぜCBI/CLIL?理論的背景とその課題
講演2:CBI/CLILとしてのEAP(English for Academic Purposes)とEMI(English Medium Instruction)の大学での実践
?「単語の向こうにあるもの:語彙と文法におけるパターンを探る」Randi Reppen(北アリゾナ大学教授)
?「20世紀におけるSLAの軌跡と21世紀における課題と展望」佐野 富士子(常葉学園大学特任教授、前横浜国立大学教授)
?「キャンパス国際化の挑戦:関西大学の取組み」山本 英一(関西大学教授)
?「20世紀におけるSLAの軌跡と21世紀における課題と展望」佐野 富士子(常葉学園大学特任教授、前横浜国立大学教授)
?「キャンパス国際化の挑戦:関西大学の取組み」山本 英一(関西大学教授)
1.フィンランドの英語教育 伊藤 治己(関西外国語大学外国語学部教授)
2.アメリカ合衆国の大学教育国際化政策とオハイオ州立大学の外国語教育 湯浅 悦代(オハイオ州立大学東アジア言語文学学科准教授)
第1講:大学教育における国際化、地域研究、外国語教育:アメリカ事情
第2講:オハイオ州立大学における国際化、地域研究、外国語教育の試み
第3講:Performed-culture approachの理論的背景と概要
第4講:Performed-culture approach(ワークショップ形式)
3.連続公開講演会 Prof. Dr. Brigitte Halford (Department of English-Linguistics, University of Freiburg)
言語接触
第1講:多様な言語との接触に彩られた英語の歴史:言語発達を中心とした
第2講:言語接触の場における言語とアイデンティティ:話し手を中心とした
多言語主義
第3講:多言語主義が個人に及ぼす効果:認知および態度から見た
第4講:ヨーロッパにおける社会的多言語主義の諸形態:状況や政策から見た
2.アメリカ合衆国の大学教育国際化政策とオハイオ州立大学の外国語教育 湯浅 悦代(オハイオ州立大学東アジア言語文学学科准教授)
第1講:大学教育における国際化、地域研究、外国語教育:アメリカ事情
第2講:オハイオ州立大学における国際化、地域研究、外国語教育の試み
第3講:Performed-culture approachの理論的背景と概要
第4講:Performed-culture approach(ワークショップ形式)
3.連続公開講演会 Prof. Dr. Brigitte Halford (Department of English-Linguistics, University of Freiburg)
言語接触
第1講:多様な言語との接触に彩られた英語の歴史:言語発達を中心とした
第2講:言語接触の場における言語とアイデンティティ:話し手を中心とした
多言語主義
第3講:多言語主義が個人に及ぼす効果:認知および態度から見た
第4講:ヨーロッパにおける社会的多言語主義の諸形態:状況や政策から見た
1.連続公開講演会とワークショップ Susanne Gundermann氏(ドイツ フライブルク大学)
公開講演会
?The spread of English-medium instruction in higher education
?The challenges of English-medium instruction for students and lecturers
?Support for English-medium instruction: Insights from the EMI Project at the University of Freiburg
ワークショップ
?Diversity and intercultural communication in the English-medium instruction classroom
?Student interaction in the English-medium instruction classroom
2.連続公開講演会—ドイツの外国語教育政策について— Matthias Hutz教授(ドイツ フライブルク教育大学)
?Educational System in Germany
?German Foreign Language Education
?Teacher Training Programs in Germany
?Teacher training courses at Universities of Education (Padagogische Hochschulen)
?The Future of the German Education System
3.連続公開講演会 Christian Mair教授(ドイツ フライブルク大学)
?Global English in a multilingual world: an introduction to language and Globalisation
?Immigration and multilingualism in the global city: London, New York and Toronto
?Creolisation: language and culture in the English-speaking Caribbean
?Progress in linguistics: technology and the human factor
公開講演会
?The spread of English-medium instruction in higher education
?The challenges of English-medium instruction for students and lecturers
?Support for English-medium instruction: Insights from the EMI Project at the University of Freiburg
ワークショップ
?Diversity and intercultural communication in the English-medium instruction classroom
?Student interaction in the English-medium instruction classroom
2.連続公開講演会—ドイツの外国語教育政策について— Matthias Hutz教授(ドイツ フライブルク教育大学)
?Educational System in Germany
?German Foreign Language Education
?Teacher Training Programs in Germany
?Teacher training courses at Universities of Education (Padagogische Hochschulen)
?The Future of the German Education System
3.連続公開講演会 Christian Mair教授(ドイツ フライブルク大学)
?Global English in a multilingual world: an introduction to language and Globalisation
?Immigration and multilingualism in the global city: London, New York and Toronto
?Creolisation: language and culture in the English-speaking Caribbean
?Progress in linguistics: technology and the human factor